立華だより 2014年1月
お母さん一本勝負
新しい年2014年(平成26年)を迎えました。
「1月1日」(文部省唱歌)
千家(せんげ)尊福(たかとみ)作詞 上(うえ)真行(さねみち)作曲
年の始めの 例(ためし)とて
終わりなき世の めでたさを
松竹たてて 門(かど)ごとに
祝(いお)う今日こそ 楽しけれ
初日のひかり さしいでて
四方(よも)に輝く 今朝のそら
君がみかげに 比(たぐ)えつつ
仰(あお)ぎ見るこそ 尊(とお)とけれ
(明治43年〜昭和19年の小学校 教科書に掲載された楽曲)
お正月の情景をよく唱っています。年の始めは、この世のめでたさを、門松を飾り、おもちを食べてお祝いします。
お正月の楽しさに帰省があります。故郷に帰る人、そして帰りを待ち望む人です。帰省の孫を抱きかかえて迎える祖父母あり、おふくろの味に親しむ人ありです。
14年前のヒット曲に「孫」があります。
なんでこんなに可愛いのかよ
孫という名の宝もの
じいちゃんあんたにそっくりだよと人に言われりゃ
嬉しくなって
下がる目尻がえびす顔
こんな光景が日本各地に全国に繰り広げられたことでしょう。まさに孫は家の宝、そして国の宝であります。だからこの宝は丁寧に育てられなければなりません。
さて食生活で、自分の忘れられない味は誰もが持っていることでしょう。最近のテレビ放送に「私の忘れられない味」と題して視聴者の声がありました。そのうちの1つを紹介します。
私の忘れられない味は、母が作ってくれたおにぎりの味です。学校から帰ってきてお腹 の空いた時に食べたおにぎりの味は今でも忘れられません。今は母を介護させて頂いていますが、母のあの味にはまだまだ及びません。しかし母は私の作ったおにぎりを「おいしい、おいしい」と言って食べてくれています。
私たちの味覚機能は視覚、聴覚、嗅覚などの感覚機能と同じように新生児から発達しますが、味覚は特に与えられる食事の内容に影響されます。何をどのように与えるかが問題となります。今、店舗には子ども向け食物が豊富に出回っていて、それによって子どもの味覚が形成されています。それは反面母の手作りの味が少なくなっていることを意味します。うまいものを食べるとは、珍しいもの、高価なものとなっています。これを見直し、その家に伝わる味を子孫に継承して行くのが食育です。お母さんの手作り料理はどんなものよりも勝ります。お母さん一本勝負!それは手作りです。